行政書士試験まで、残り3日です。行政手続法で毎年のように形を変えて出るのが「聴聞」と「弁明の機会の付与」の違いです。
直前期は条文番号を覚え直すより、「どちらの手続きか」「どちらにしかない仕組みか」を入れ替えた肢を見抜けるかが勝負です。この記事では、試験で問われる違いを1枚の表にまとめました。
目次
前提:どちらも「不利益処分の前に言い分を聞く手続き」
行政庁が、特定の人に義務を課したり権利を制限したりする処分(不利益処分)をするときは、原則として事前に相手の言い分を聞かなければなりません(行政手続法13条1項)。その方法が「聴聞」と「弁明の機会の付与」の2つです。
重い処分には手厚い聴聞、それ以外は簡易な弁明。これが出発点です。
試験で問われること1:どちらの手続きになるか(13条1項)
聴聞になるのは、次の場合です。
- 許認可等を取り消す不利益処分
- 名あて人の資格や地位を直接はく奪する不利益処分
- 法人の役員の解任や会員の除名を命ずる不利益処分
- そのほか、行政庁が相当と認めるとき
これ以外の不利益処分は弁明の機会の付与です。「営業停止」は取消しではないので原則は弁明、「許可の取消し」は聴聞、という区別がよく問われます。
なお、公益上緊急に処分する必要があるときなど、13条2項に当たる場合はどちらの手続きも不要です。
試験で問われること2:手続きの中身の違い
| 比べる点 | 聴聞 | 弁明の機会の付与 |
|---|---|---|
| 方式 | 口頭(期日に出頭して意見を述べる) | 原則は書面(弁明書の提出)。行政庁が認めたときだけ口頭 |
| 主宰者 | あり(行政庁が指名する職員など・19条) | なし |
| 文書等の閲覧(18条) | できる | できない |
| 参加人(17条) | あり | なし |
| 代理人 | 選任できる(16条) | 選任できる(31条で準用) |
| 調書・報告書 | 主宰者が作成し、行政庁は十分に参酌(24条・26条) | なし |
| 事前の通知 | 相当な期間をおいて書面で(15条) | 相当な期間をおいて書面で(30条) |
「弁明の機会の付与でも文書の閲覧ができる」「弁明でも参加人が関与できる」といった入れ替えの肢は×です。
試験で問われること3:ひっかけになりやすい点
- 聴聞の通知には、期日・場所のほか、文書の閲覧を求められることなどを書く。弁明の通知は、弁明書の提出先と提出期限
- 聴聞の主宰者には、当事者本人や親族などはなれない(19条2項)
- 聴聞の規定に基づく行政庁や主宰者の処分には、審査請求ができない(27条)
まとめ:覚え方は3つだけ
- 取消し・はく奪・解任除名は聴聞、それ以外は弁明
- 聴聞=口頭・主宰者・閲覧権・参加人あり、弁明=原則書面で、それらはなし
- 通知は両方とも書面で「相当な期間をおいて」
処分そのものが取消訴訟の対象になるかは 処分性の判例12を1枚の表で、期間の数字は 行政法の期間を1枚の表で で確認できます。

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