私は、資格の勉強を始める前、高校で数学を教えていました。
法律の勉強は「暗記ばかり」と思われがちですが、数学の考え方がそのまま役に立つ場面がたくさんあります。この記事では、教師時代に生徒に教えていたコツで今も使っているものと、数学の考え方が法律に効く場面を書きます。
教師時代から使っているコツ:板書して整理する
授業で生徒に伝えていたのは、板書して整理することです。黒板に書くときは、全部を書くのではなく、「何と何を比べるか」「どういう順番で考えるか」が一目で分かるように組み立てます。
今の自分の勉強でも、混乱したところはこの形で書き出して整理しています。
- 似た制度を横に並べて、違いだけを書く
- 手続きを、上から下への流れとして書く
- 例外は、原則の横に小さく添える
テキストの内容をノートに書き写すことはやめました(勉強時間を作るためにやめたこと)。書くのは「整理が必要なところ」だけです。
数学の考え方が法律に効く場面
1. 論理的に考える
数学では、「AならばB」という関係を一つずつ積み上げて答えにたどり着きます。法律の問題も同じで、「この要件を満たすなら、この効果が生じる」という関係を追いかけていけば、答えが決まります。
「なんとなく正しそう」で選ぶのではなく、要件を一つずつ確かめる。これだけで、ひっかけ問題に強くなります。
2. 「定義と定理」のように読む
数学では、まず言葉の意味(定義)を決め、そこから成り立つ性質(定理)を導きます。定理を丸暗記しなくても、定義から考えれば思い出せます。
法律も、この読み方ができます。
| 数学 | 法律での例 |
|---|---|
| 定義 | 「処分」「審査請求」など、条文で決められた言葉の意味 |
| 定理 | 定義から導かれるルール(誰に・いつまでに・何ができるか) |
| 定理の使い回し | 取消訴訟のルールを、ほかの抗告訴訟に「準用」する |
たとえば行政事件訴訟法の「準用」は、取消訴訟で決めたルールを、ほかの訴訟でも使い回す仕組みです。数学で、一度証明した定理を別の問題で使うのと同じ考え方です(抗告訴訟の準用の整理)。
この考え方で暗記が減る
定義を押さえて、「なぜそのルールになっているのか」を考えると、覚えることがぐっと減ります。行政不服審査法のルールを「公正さを確保するため」という理由から整理したのも、この考え方です(行政不服審査法の整理)。
計画の立て方にも、数学の「逆算」を使っています。詳しくは「資格勉強の計画の立て方」をどうぞ。
まとめ
- 教師時代から使っているコツは「板書して整理する」こと。書くのは整理が必要なところだけ
- 法律の問題は、数学と同じく「要件→効果」を論理的に追えば答えが決まる
- 言葉の意味(定義)から、ルール(定理)を導くように読むと暗記が減る
- 「準用」は、証明した定理を別の問題で使い回すのと同じ考え方

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