宅建と行政書士、どちらも気になっているけれど、どっちから受ければいいのか。
私は宅建を先に受けて、2回目で合格しました。そのあと行政書士に挑戦して1回落ち、今年もう一度受けます。両方の勉強をした立場から、先に結論を書きます。
迷っているなら、宅建が先です。
この記事では、そう考える理由と、逆に行政書士から受けたほうがいい人について書きます。
2つの試験を並べてみる
| 宅建 | 行政書士 | |
|---|---|---|
| 試験日 | 毎年10月の第3日曜日 | 毎年11月の第2日曜日 |
| 問題 | 50問(4肢択一) | 60問(5肢択一・多肢選択・記述式) |
| 合格の決まり方 | その年の合格点以上(例年33〜38点) | 300点中180点以上+科目ごとの足切り |
| 合格率(2025年度) | 18.7% | 14.54% |
| 民法の比重 | 権利関係14問(民法が中心) | 択一9問+記述2問で76点 |
| 勉強時間の目安(各予備校) | 300時間前後 | 600〜1,000時間 |
どちらも民法が出題の大きな柱です。ただ、行政書士はそこに行政法という、宅建にはない大きな科目が加わります。
宅建を先にすすめる3つの理由
1. 小さい山から登ったほうが、途中でやめにくい
合格率も勉強時間の目安も、宅建のほうが手の届く範囲にあります。働きながら勉強する人にとって、最初の資格で「受かった」という経験を持てるかどうかは大きいです。
私も宅建は1回落ちましたが、2回目は独学・合計200時間ほどで38点を取って合格できました(宅建に独学200時間で合格した勉強法)。この経験があったから、次の資格に進もうと思えました。
2. 宅建の民法が、行政書士の土台になる
意思表示、代理、時効、抵当権、相続。宅建で覚えた民法の基本は、行政書士の民法でもそのまま出てきます。宅建で民法の基本を一度学んでいれば、行政書士の民法は「知らない言葉から覚える」段階を飛ばせます。
3. 試験の順番が、宅建→行政書士になっている
宅建は10月、行政書士は11月です。宅建に受かったあと、翌年の行政書士に向けて1年かけて準備する、という流れが自然に組めます。
ただし、宅建の知識だけでは行政書士には届かない
ここは正直に書いておきます。宅建に受かったあと、私は行政書士を1回受けて落ちています。
- 行政書士の民法は、宅建より深いところまで聞かれる。記述式では、自分の言葉で書く力も必要
- 行政法は配点がいちばん大きいのに、宅建ではほとんど学ばない。ゼロからのスタートになる
- 特に抗告訴訟の「準用」のような、行政法独特の仕組みで混乱しやすい(抗告訴訟の準用を整理した記事)
宅建の貯金で短くなるのは、民法の入口の部分だけです。「宅建と同じくらいの時間で受かる」とは考えないほうがいいと、1回落ちて実感しました(宅建合格者の行政書士の勉強時間)。
行政書士から受けたほうがいい人
次のような人は、行政書士を先にする選択もありだと思います。
- 公務員試験などで、行政法をすでに勉強したことがある人
- 許認可の手続きなど、行政書士の仕事そのものを目指している人
- 法学部などで民法・憲法を一通り学んでいて、勉強時間を長く取れる人
同じ年に両方受けるのはあり?
試験日は1か月ほどずれているので、日程の上では同じ年に両方受けられます。
ただ、働きながらなら、私は1年に1つをおすすめします。私が宅建に1回落ちたのは、仕事が忙しい時期と直前期が重なり、勉強時間が取れなかったからでした。2つを同時に追うと、どちらの直前期も中途半端になりやすいと思います。
まとめ
- 迷っているなら宅建が先。合格率・勉強時間の目安とも、宅建のほうが手が届きやすい
- 宅建の民法は、行政書士の民法の土台になる
- ただし行政書士は民法が深く、行政法はゼロから。宅建の知識だけでは届かない
- 行政法を学んだことがある人、行政書士の仕事を目指す人は、行政書士が先でもいい
- 働きながらなら、1年に1資格がおすすめ
宅建と行政書士をどう組み合わせるかは、民法でつながるダブルライセンスにも書いています。行政書士試験の全体像は行政書士試験とは?をどうぞ。
※合格率は2025年度の試験結果(宅建:不動産適正取引推進機構、行政書士:行政書士試験研究センター)によります。勉強時間は各予備校が示している一般的な目安です。

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